ことのはただただ
おもうほど とおざかる
かげもように ひびきわたる せみしぐれ

うたえば こいとめどなく あふる
さくのは はな ゆめ まぼろし

それは それは ときのかなたへ
あわく あわく なお はかなく
やがて やがて うたかたと きえてゆくだろう

ことのはただただ
ひとりきり うかべては
くりかえして かけらをさがして
それでも ただただ
おもうほど とおざかる
かげもように ひびきわたる せみしぐれ

つづれば こいとめどなく あふる
のぞむは あま つゆそら くも

それは それは なぎのみなもに
さやか さやか まだ きえずに
せつな せつな こころを しめつけつづける

ことのはただただ
ひとりきり かなでては
かぜにのせて そらへと かえして
それでも ただただ
あじさいは あま みちに
いつくしみの いろ たたえて さきほこる

ふいに みみ かすめた こえに あしをとめて ふりかえれど

ことのはただただ
ひとりきり うかべては
くりかえして かけらをさがして
それでも ただただ
おもうほど とおざかる
かげもように ひびきわたる せみしぐれ

Composição: